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故人のSNSアカウントはどうする?削除・追悼アカウントの手続きを5サービス別に解説【2026年最新】

親が亡くなったあと、スマホに残ったSNSアカウントをどうすればいいのか——これは遺品整理の中でも後回しにされがちで、放置すると誕生日通知が届き続けたり、乗っ取られて広告が投稿されたりします。厄介なのは、SNSアカウントは預金や不動産と違って「相続」できないという点です。遺族ができるのは、あくまで各社の規約に沿った「削除」か「追悼アカウントへの移行」の申請だけです。本記事では、主要5サービスの対応の違い申請前に用意しておくもの、そして生前に設定しておける2つの公式機能を整理します。

SNSアカウントは「相続」できない

先に前提を押さえておきます。故人のSNSアカウントは、本人と運営会社との契約(利用規約)にもとづくもので、預金や不動産のような財産として遺族が引き継げるものではありません。多くのサービスは規約でアカウントの譲渡を禁止しています。

そのため遺族にできることは、次の2つに限られます。

  • 削除を申請する — アカウントと投稿を消す
  • 追悼アカウントに切り替える — 誰もログインできない状態にしたうえで、投稿を残す
やってはいけないこと

パスワードが分かるからといって遺族がログインして操作するのは、規約違反にあたります。悪意がなくても、あとで「なりすまし」と判断されてアカウントが凍結され、削除申請すら通らなくなることがあります。面倒でも正規の申請ルートを使ってください。

主要5サービスの対応一覧

サービスによって、できることが大きく違います。まず全体像を確認してください。

サービス追悼アカウント遺族による削除申請生前の事前設定
Facebookできるできるできる(追悼アカウント管理人)
Instagramできるできる管理人の指定はできない
X(旧Twitter)制度なしできるなし
LINE制度なし専用の窓口なしなし
Googleアカウントできるできる(アカウント無効化管理ツール)

表のとおり、生前に手を打てるのはFacebookとGoogleです。逆にLINEは遺族側からできることがほとんどなく、端末が使えるうちに中身を確認しておくしかありません。

サービス別の手続き

Facebook|追悼アカウントか削除かを選べる

Facebookは対応が最も整っています。遺族は追悼アカウントへの切り替え削除のどちらかを申請できます。追悼アカウントにすると名前の横に「追悼」と表示され、誰もログインできなくなるため、乗っ取りの心配がなくなります。

申請にあたっては、故人が亡くなったことが分かる書類(死亡記事、死亡証明書など)と、申請者が家族であることを示す資料の提出を求められます。必要書類は変わることがあるため、申請フォームの案内に従ってください

Instagram|追悼アカウントにはできるが、管理人は指定できない

InstagramもFacebookと同じMeta社のサービスで、追悼アカウントへの切り替えと削除の申請ができます。ただしFacebookのような「追悼アカウント管理人」を生前に指定する機能はありません。生前の備えとしては使えない、と考えておいてください。

X(旧Twitter)|削除申請のみ

Xには追悼アカウントに相当する制度がなく、遺族ができるのは削除の申請だけです。投稿を残しておきたい場合は、削除前に必要なものを保存しておく必要があります。

消す前にやっておくこと

削除すると投稿・画像はすべて失われ、あとから復元できません。残しておきたい写真や言葉があるなら、スクリーンショットを撮るなどして先に手元に保存してください。「とりあえず消す」は取り返しがつきません。

LINE|遺族向けの手続きは用意されていない

LINEには故人のアカウントに関する専用の申請窓口がありません。トーク履歴は端末とアカウントに紐づいているため、スマホのロックが解除できなければ、遺族が中身を見ることは実質できません

放置した場合、アカウントはそのまま残ります。友だちのリストに残り続けるのが気になる場合は、こちら側から非表示にする程度の対応になります。この点はデジタル終活の中でも特に「生前にしか手を打てない」領域です。

Googleアカウント|写真・Gmail・課金がまとまっている最重要ポイント

SNSではありませんが、実務上いちばん重要なのがGoogleアカウントです。Googleフォトの写真、Gmail、Google Playの課金(サブスク)がすべてここに紐づいています。放置するとサブスクの引き落としが続く原因にもなります。

Googleには「アカウント無効化管理ツール」という公式機能があり、一定期間ログインがなかった場合に、あらかじめ指定した相手へデータを渡す、またはアカウントを削除する、といった動作を事前に設定できます。

生前に設定できる2つの公式機能

遺族側の申請は書類も手間もかかります。本人が元気なうちに設定しておけば、遺族の負担はほぼゼロになります。代表的なのが次の2つです。

機能提供元仕組み
アカウント無効化管理ツールGoogle一定期間(3〜18か月)ログインがないと、指定した連絡先へデータを渡す/アカウントを削除する、という設定が自動で実行される
デジタル遺産プログラム
(故人アカウント管理連絡先)
Apple指定された人が、本人から渡されたアクセスキー死亡証明書をAppleに提出することで、Apple ID/iCloudのデータにアクセスできる
2つの違い

Googleは「使われなくなったこと」をきっかけに自動で動く仕組み、Appleは「指定された人が死後に申請する」仕組みです。性格が違うので、どちらか片方ではなく両方設定しておくのが確実です。

Appleの場合、アクセスキーを相手に渡しておかないと機能しません。設定だけして本人しか知らない状態だと意味がないので、指定した相手に必ず伝えてください。

申請する前に用意しておくもの

各社に申請する際、共通して求められやすいものがあります。役所での手続きのついでに、多めに取得しておくと二度手間になりません。

  • 故人が亡くなったことを示す書類(死亡診断書のコピー、除籍謄本など)
  • 申請者と故人の関係が分かる書類(戸籍謄本など)
  • 申請者の本人確認書類(運転免許証など)
  • 故人のアカウント情報(アカウント名、登録メールアドレス、プロフィールのURL)

アカウントのURLは、生前に控えておくと圧倒的に楽です。亡くなったあとに「そもそもどのアカウントか特定できない」という理由で申請が進まないケースは珍しくありません。

よくある質問

親のスマホのパスワードが分かりません。SNSの手続きはできますか?
できます。SNSの削除・追悼アカウントの申請は、スマホのロックが解除できなくても各社の申請フォームから可能です。必要なのは故人の死亡を示す書類と、アカウントを特定できる情報(アカウント名やURL)です。
ただしLINEのトーク履歴のように、端末にアクセスできないと確認できないものもあります。
追悼アカウントと削除、どちらを選ぶべきですか?
迷ったらいったん追悼アカウントをおすすめします。削除は取り消せませんが、追悼アカウントにしておけばログインできない状態で保護され、後から削除に切り替えることもできるためです。
逆に、故人の投稿が残ることを家族が負担に感じる場合は削除を選んでください。この判断は家族間で先に合意しておくと、後のトラブルを避けられます。
放置するとどうなりますか?
すぐに実害が出るわけではありませんが、誕生日の通知が友人に届き続けるアカウントが乗っ取られて広告や詐欺の投稿に使われるといったことが起こり得ます。
実務上いちばん困るのはGoogleなどに紐づいたサブスクの引き落としが続くケースです。SNSそのものより、課金が紐づいたアカウントを先に処理してください。
故人のアカウントに勝手にログインしてはいけないのですか?
はい。パスワードが分かっていても、遺族がログインして操作するのは各社の規約に反します。なりすましと判断されると凍結され、正規の削除申請すら通らなくなることがあります。手間でも申請フォームを使ってください。
生前にやっておくとしたら、最低限どれですか?
Googleの「アカウント無効化管理ツール」の設定と、使っているサービス名の一覧をノートに書き出しておくことの2つです。
パスワードそのものを書き残す必要はありません。「どのサービスを使っているか」さえ分かれば、遺族は各社の正規ルートで手続きを進められます。逆にこれが分からないと、何から手をつけるかも決まりません。
\ 生前の備えは、今日からでも間に合います /


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スマホ・サブスク・ネット資産まで、放置するとどうなるかをまとめています

まとめ

SNSアカウントは相続できないため、遺族にできるのは各社への申請だけです。Facebookは追悼アカウントか削除、Xは削除のみ、LINEは遺族向けの窓口がない——この違いを知っているだけで、どこから手をつけるかが決まります。

そして実務でいちばん効くのは、本人が元気なうちにGoogleとAppleの設定を済ませ、使っているサービス名を書き出しておくことです。パスワードを残す必要はありません。サービス名の一覧があるだけで、遺族の負担はまったく変わります。

参考・出典

  • Facebook ヘルプセンター「亡くなった方のアカウント」 https://www.facebook.com/help/
  • Google アカウント ヘルプ「アカウント無効化管理ツール」 https://support.google.com/accounts/answer/3036546
  • Apple サポート「デジタル遺産プログラム」 https://support.apple.com/ja-jp/102631